Posted on Sunday, 7 February 2010
植物状態と診断された患者らに質問を投げ掛け、脳の反応を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で調べる研究で、一部の患者に意識のある兆候が見られた。英ケンブリッジ大とベルギー・リエージュ大の研究者による共同チームが4日、研究の成果を発表した。
チームは3年間にわたり、植物状態にあるとされる患者23人を対象に研究を実施。「あなたのお父さんの名前はトーマスですか」など、「はい」「いいえ」で答えられる項目を尋ね、fMRIで脳の活動の変化をみた。
健常者の脳をこの方法で調べた場合、質問に対する答えと100%一致する反応が得られる。チームの研究では、全体の17%に当たる4人の患者が、質問に反応を示したという。
特に、29歳のベルギー人男性の脳からは、はっきりと「はい」「いいえ」に相当する変化が読み取れた。この男性は2003年の交通事故で頭部に重傷を負い、こん睡状態に。外界との交流が一切途絶え、2005年には植物状態に陥ったとの診断を受けていた。
チームのメンバーは、「fMRIによって植物状態でないことが分かっただけでなく、この患者が診断以来初めて、外界に意思を伝える手段を得たことに大きな意味がある」と話している。この方法は将来、意志疎通の手段を失った患者たちのケアや治療に重要な役割を果たすことが期待される。
ベルギーでは昨年末、23年前の交通事故で植物状態に陥ったと誤診されていた男性に意識があることが判明。男性はコンピューターのキーボードを通して「叫びたかったが声が出なかった」などと訴え、注目を集めた。
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